コラム
交通安全に関する知識やノウハウを分かりやすく解説
交通安全の教育・研修をお考えですか?
今すぐ無料相談若者の交通事故を減らす鍵は「命の価値」を伝える教育にある。ルールだけでなく環境と意識が未来の安全をつくる。

~ 若者に伝えるべきこと ~
これまで、高校生に対する交通安全教育など、ほとんどなされてこなかった。
学校で「気をつけろ」と指導されるだけだった。
そんな高校生は、卒業と同時に自動車学校に通って免許証を手に入れるが、
安全運転を身に付けるのではない。
それは、指導する自動車学校の問題ではなく、免許を取ることについての社会的な問題である。
そんな彼らが、運転の見本とするのは、周囲のドライバーの運転である。
つまり、
検挙されるか否かを運転の基準として、
交通事故を起こしても運が悪かったと言い訳を繰り返す、そんな運転を手本にする。
1年間に2千人以上が死亡事故の犠牲になる現代社会、
そんなドライバーの運転が、若者の手本になる。
それでは、将来の交通事故が減少するはずがない。
死亡事故がなくなるはずもない。
若者は、しばしば無謀な運転をする。
その結果、
これまでも若者に対する交通安全教育は行われてきたが、その理由は、事故が多いからであり、
事故が多い若者に対する教育の内容は、
速度を出すな、道路交通法を守れ、そして事故をするなであった。
交通安全教育の目的とは、現在の交通事故を減らすことだけではない。
将来に向けて、交通事故のない安全な交通環境を創ることであり、
その結果、交通事故は減少を続け、死亡事故はゼロになる。
これまでの若者に対する交通安全教育の結果として、現在の交通環境が存在する。
1年間で2千人以上の命が失われる現在の交通環境とは、
過去の若者に対する教育の結果に他ならない。
災害現場で、瓦礫に埋もれた1人を、警察や消防は総力を投入して救出する。
失われようとする命を守るため、それは当然の行動であり、命とは、そういうものだ。
なのに、
1年間で2千人以上の命が失われる交通事故の現実を前にして、
私たちは減少したことで満足してきた。
私たちこそ、命の大切さを知らずに生きてきたのではないか。
かつて私は、子どもたちが良いドライバーに育つ交通環境を創ることこそが、
将来の交通事故を減らしていくと考えた。
そして、安全な交通環境を創る出発点が歩行者保護だった。
横断歩道で待っていれば、
車が止まる環境で育った子どもたちは、最初から止まるドライバーになる。
譲り合う交通環境を見て育った子どもたちは、
譲り合う運転を身に付ける。
生まれたときからチャイルドシート、シートベルトを着用して育った子どもたちは、
ドライバーになって家族を乗せたとき、
全員がシートベルトを着用しない限り、車を走らせない。
高校生や若者に対する交通安全教育とは、
現在の若者の交通事故を減らすことだけを目的とするものではない。
それは、将来に向けて、交通事故のない安全な交通環境を創るための課題である。
若者の安全意識が高くなり、安全運転を習慣とするドライバーが増えない限り、
交通事故が減ることはない。
交通事故を減らすこととは、人を守ることである。
私たち、現代の大人こそ、もう一度「命の大切さ」について考えるべきである。
そして、私たちが若者に伝えるべきは、「事故をするな」ではない。
私たちが伝えるべきは、その、「命の大切さ」である。
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