コラム
交通安全に関する知識やノウハウを分かりやすく解説
交通安全の教育・研修をお考えですか?
サービスについて問い合わせる事故後面談で指導していませんか。再発防止に効果的なのは「指導しない面談」。主観と客観のズレに自ら気づかせることで運転行動は変わります。

事故後面談で指導していませんか?
再発防止に本当に効果的なのは、
「指導しない面談」 です。
ドライブレコーダー映像を活用し、
運転者自身が「主観と客観のズレ」に気づくことで、
行動変容を促す具体的な方法を解説します。
事故を起こした運転者との面談方法の中で、
私が強くおすすめしている方法が一つあります。
それは、
指導しないこと。
「え?」と思われるかもしれませんが、
これが再発防止に最も効果的なのです。
まず、事故を起こした運転者に
事故報告書を書いてもらいます。
この時点では、
ドライブレコーダーの映像は、絶対に見せません。
ここが 非常に重要なポイント です。
なぜなら、この段階で書かれる内容こそが、
運転者の「主観的な事故の記憶」 だからです。
次に、
管理者と運転者の二人でドライブレコーダー映像を確認します。
通常であれば、
ここで指導や議論を始めたくなるでしょう。
しかし、ここでも指導はしません。
代わりに行うのは、
映像を見て「どう感じたか」を文章で書いてもらうこと。
交通事故には、必ず 二つの視点 があります。
この二つは、多くの場合、
驚くほど食い違っています。
理由は、とてもシンプルです。
ドライブレコーダーは、
常に前を見ています。
一方、運転者は、
安全確認のために
左右を見たり、ミラーを見たりしています。
つまり運転者は、
「見ていない瞬間」を記憶から消してしまいがちなのです。
よく聞くのが、
「人が突然飛び出してきた」 という認識です。
しかし映像を見返すと、
運転者が左右確認をしている間に、
歩行者が普通に横断しているケースは少なくありません。
ここで初めて、運転者は気づきます。
「自分の認識は、事実と違っていた」 と。
ここまで来たら、
管理者がやることは一つだけ。
「では、次はどんな運転行動を取りますか?」
これを聞くだけで十分です。
責める必要も、
説教する必要もありません。
主観と客観のズレに
自分で気づいた運転者は、
次の行動を本気で考え始めます。
そして、
自分の言葉で決めた行動は、
再発防止策として 非常に強い力 を持ちます。
こうして決まった再発防止策に対して、
管理者がやるべきことはシンプルです。
指導するのではなく、支える立場に回る。
それが、
事故を繰り返さない運転者を育てる最も効果的な面談なのです。