コラム
交通安全に関する知識やノウハウを分かりやすく解説
交通安全の教育・研修をお考えですか?
今すぐ無料相談“売るだけ”は営業ではない。安全運転も同じ。知識を伝えるだけでなく、価値を届ける本質を解説します。

~ 自動販売機 ~
Iさんは町の車屋さん。
新車・中古車の販売から車検・点検・修理・事故の対応まで、車のことなら何でも気楽に相談に乗ってくれるし、解決してくれる。
そして、安全運転に関する、私の相談相手でもある。
いつも、どんな心構えで仕事をしているのか、聞いてみた。
「ご来店いただくお客様の中には、最初から車を買うつもりのお客様もみえます。
そんなお客様に高価な車を買っていただくのは、決して難しいことではありません。
その場合の私は“自動販売機”と同じです。
それを営業とはいいませんので、その後のアフターケアに全力を尽くします。
ご来店いただくほとんどのお客様は、展示車をご覧になったり、パンフレットをお手にするだけで、
こちらからお声を掛けなければそのままお帰りになります。
そんなお客様にお声をかけてお話をうかがい、ご連絡先をいただき、点検や修理、車検などのお仕事をいただきます。
そして、買い換えの時に購入の相談、そしてご注文をいただく、これが営業なのだと思っています。
小さなお仕事にも誠意を持って対応します。
そして、大きなお仕事をいただいたときは、その後も全力を尽くし、期待以上のお仕事をさせていただきます。
これが私の営業です」
私はIさんらしいと、納得した。
すると反対に質問された。
「Kさんは、警察署長だったとき、誰のためにと考えて仕事をしていたんですか?」
私は、当時を思い出しながら答えた。
「警察活動の判断基準とは、そうすることが現在の、そして将来の市民のためになるか否か です。
また、市民の声とは、
聞こえてくるマスコミや有力者の意見だけではなく、いわゆる苦情でもありません。
それは市民の声の一部に過ぎないからです。
大半の市民は、警察活動に不満を感じても黙って我慢しています。
ならば、
その不満を口にしない、我慢している大半の人たちの気持ちに応える警察活動 こそが、
市民のための警察活動なのです。
そしてそれは、
現在の警察事象への対応にとどまらず、
この街の将来に向けた対策についても、強い期待があるはず です。
警察署長は転勤していきますが、市民の方々はこれからもずっと、この街で暮らしていくからです。
もちろん、意見として聞こえてくる声に応えることは必要です。
しかし、それ以上に、言葉として聞こえてこない市民の気持ちを考えること。
そして、将来に向けた必要な施策・対策は、今から講じていくことが重要なのだと考えていました」
Iさんは、私の答えを聞きながら、笑っていた。
そうか、仕事が違っても、大切なことは同じなのだ。
仕事とは、目の前の相手だけを見ていてはいけないのだ。
安全運転が大切なことなど、誰でも知っている。
しかし、人が知っている知識を伝えるだけではダメなのだ。
それでは、Iさんに「自動販売機」だと笑われる。
自動車の安全性能が飛躍的に進化している現在こそ、
交通事故を減らすために最も必要なものとは、
私たちドライバー自身の安全意識なのです。現代とは、車が人を守る新しい交通環境を目指し、
私たち自身の力で交通事故を減らしていくことが求められ、
その覚悟が問われている時代なのだと考えています。
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