コラム
交通安全に関する知識やノウハウを分かりやすく解説
交通安全の教育・研修をお考えですか?
サービスについて問い合わせるどうすれば運転行動は変わるのか。 答えは「自分ごと化」です。事故を減らす教育の本質をお伝えします。

では、どうすれば運転行動は変わるのでしょうか。
答えは、とてもシンプルです。自分ごとにすることです。
人は「自分のことだ」と感じた瞬間に、初めて行動を変えます。
これは運転に限った話ではありませんが、交通事故防止の分野では、特に顕著に表れます。
それを強く実感したのは、25年前。
初めてドライブレコーダーの映像を見たときでした。
首都高速道路でバイクが転倒し、後続のタクシーが避けきれず衝突した死亡事故の映像です。
その映像を見るまで、私はどこかで
「交通事故は特別な人が起こすもの」
そう思い込んでいました。
焦りやすい人、怒りやすい人、運転が荒い人、ルールを守らない人。
だから自分は大丈夫。
無意識のうちに、そう考えていたのです。
しかし映像を見た瞬間、頭をよぎったのは
「同じ状況なら、自分でも起こす」
という感覚でした。
その瞬間から、私の運転は変わりました。
意識して変えたのではありません。勝手に変わったのです。
今でも、バイクが左前方を走っていると、
あの映像が脳裏によみがえり、
自然と車間距離を取るようになっています。
これこそが「自分ごと化」です。
映像によって疑似体験することで、事故は他人事から、自分の現実に変わります。
すると
・判断が早くなる
・減速が自然にできる
・ブレーキを踏むタイミングが変わる
こうした行動レベルの変化が起きるのです。
この体験を通じて、私は確信しました。
ドライブレコーダーは、
証拠のための機械ではありません。
運転行動を変えるための教育ツールです。
だからこそ私は、日本で初めてドライブレコーダーを全車に導入しました。
理解させることでも、精神論でもない。
「自分ならどうなるか」を、リアルに感じさせること。
それこそが、行動を変える唯一の方法なのです。
交通事故防止教育に本当に必要なのは、
知識を増やすことではありません。
運転者の中に
「自分にも起こり得る」という現実を生み出すこと。
それができたとき、
運転行動は、確実に変わります。
